有事の時に思うこと Part2(2022.3/6)

昨日、新型コロナウイルスによって戦争が起こるかもしれないという話が2年程前にあったことを書きました。

一体どれくらいの方が現在のウクライナ情勢を予想されていたのかは知る由もありませんが、昨年か一昨年に、世界三大投資家のひとりであるジム・ロジャーズ氏がこれからは食糧が高騰するだろうから、食糧関係に投資しているという内容の記事を読んだことがあります。

確かにアメリカの物価上昇を見ればコモディティ価格の上昇を予想することにも頷けますが、ひょっとすると紛争等の地政学リスクの高まりを感じておられた可能性はあります。

また、原油にしてもほんの2年程前は新型コロナウイルスによる景気低迷の影響や地球温暖化による脱炭素の意識の高まりから1バレル=約20$だったのが、今や1バレル=120$に迫る勢いで騰がっています。

投資、特にコモディティへの投資の場合は、相異なる空間(場所)や時間(時点)の違いから生ずる価格差による利ザヤを稼ぐ行為だと私なりに理解していますが、有事の際には本当にその価格が極端に大きく振れるということをあらめて実感しました。

2年前であれば原油を保有すること自体が(維持保管コスト等の)リスクと考えられていたのが、現在は原油を調達出来ないことが大きなリスクになっており、わずかこの2年間の間に全く真逆の考え方になってしまったのです。

このような現象は、原油だけでなく半導体や小麦についても同様です。

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感想(1件)

だからといって「予めそれらを予想すれば儲かるのではないか」と言いたいのではありません。

偉大な投資家のように高確率で将来を予想出来るという方も中にはおられるでしょう。

しかしながら、常に予想を当て続けるというのは難しいと思いますので、私の場合は分散投資によるリスク回避を意識するようにしています。

日本は「失われた30年」によってインフレがどのようなものかを頭では理解していても実感としてイメージしづらくなっていると思います。

国民に占める労働人口の割合が年々下がっていく中で、過度のインフレが起これば日々の生活に及ぼすインパクトは大きなものになるでしょう。

そのため、インフレリスクに備えて何をすべきかを考えておく必要があると思います。

先月「円の通貨としての実力が約50年ぶりの水準に低下した」という記事がありましたが、日本はゆでガエル状態に陥ってしまっているのかもしれません。

今後、輸入物価の上昇が果たしてどれくらいの影響を及ぼす(あるいは及ぼさない)のかも気になるところです。

なお、特定の金融商品の売買を勧めるものではなく、投資は自己判断でお願い申し上げます。

ではでは。