株価と金利の関係(2024.6/2)

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

コロナ禍以来、久しぶりに株価配当利回りランキングを見ましたが、銘柄は当然入れ替わりつつも、現在も配当利回りが高い銘柄が意外と多いことに驚かされました。

コロナ禍の時は株価が低迷しているので、利回りが高いのは理解できるのですが、日経平均株価がこれだけ上がったにもかかわらず、高い配当利回りを維持しているということは、昨年2023年春に東京証券取引所がPBR(株価純資産倍率)の低迷する上場企業に対して改善策を開示・実行するよう要請したことの効果が大きいのかもしれません。

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ところで、これまでは米国の長期金利の動向ばかりが注目されていましたが、気付けば日本の長期金利も急速に上昇していて10年金利が1%を超えてきました。

昨今の物価上昇および賃金アップにより、国内の長期金利に対する市場期待が高まっているのかもしれませんが、最近の金利上昇ペースは個人的に心穏やかでないレベルです。

私自身が大きな借り入れをしているからというわけではなく、金利が株価に少なからず影響を及ぼす可能性があるからです。

昨年から機関投資家をはじめ多くの投資家が米国FOMCによる利上げや利下げの発表を気にしてきたので、言うまでもありませんが急激な金利上昇は株価に良い影響を及ぼさないように思います。

そもそも金利上昇は大きな融資を受けている企業にとって業績の圧迫要因になります。

もちろん支払利息分を販売価格に転嫁したり、インフレによって保有する資産の価値が上がれば問題ありませんが、タイムラグが生じるため、資本が脆弱な企業は厳しくなるでしょう。

但し、国内の老舗優良企業はバブル崩壊の教訓から、これまで内部留保を相当に手厚くしてきたので、今こそ、それが活かされる時が来たのかもしれません(笑)

一方で投資家側の立場では、金利上昇により、将来的に預金や債券の利回りが株価配当利回りに比して見劣りしない水準にまでなれば、株式を売却してリスクの低い預金や債券に資金が流れる(株価下落の)可能性があります。

現在の米国が良い例ではないでしょうか。

但し、金利上昇局面の途中で長期固定債券を買うのはNGです。(長期変動債券や短期債はOKです。)

長期固定債券は金利がピークだと思ったタイミングで購入するのが良いでしょう。

バブル景気の頃は株価配当利回りよりも預貯金の金利の方が高い状況だったにもかかわらず、山っ気の強い人々がそれでも日本の株価は永遠に上昇すると盲信してバブル崩壊で大変な目に遭い、株式に全く興味関心がない普通の人々が預貯金で手堅く資産形成出来た時代でした(笑)

そして、バブル崩壊後の預金金利がゼロ近傍となったデフレ時代においても手堅く資産形成されてきた方々の多くが、株価配当利回りや外国債券利回りには見向きもせずに引き続き預金で資産運用を続けてこられました。

一般的な日本人は金融リテラシーが低いと言われる所以かもしれませんね。

まあ、米国は経済が悪化すれば他の国々を利用して自国を立て直す術を身に付けているので、金融リテラシーの問題だけとまでは言えませんが…(^_^;)

ただ、バブル崩壊の時と同じ轍を踏まないように金融リテラシーを身に付けて、実際に自身がその通りに動くかどうかは別として正攻法を知っておくことは無駄にはならないと思います。

私事で恐縮ですが、随分前になりますが若い頃にたまたまFP2級を取りました。(全然大した事なくてすみません。)

資格マニアというわけではありませんが、私はもともと理系学部で、若い頃(社会人になってから)に訳あって簿財と国税三法を勉強して科目合格するも力尽き(笑)、このままでは何も残らないと思い、その後しばらくして趣味で宅建とFP2級を取りました。

簿財と国税三法は自分なりにがっつり集中して勉強したつもりですが資格取得は果たせず、趣味の2つはそれまでの勉強と関連性が高かったのと解答の形式が選択肢だったので勉強の方はあまり身を入れず(当時も仕事が忙しくて当然独学で机上ではほとんど勉強せず)に、まぐれ合格です…(^_^;)

ただ、2つとも全く仕事には活かせてないのが残念ですが、趣味の資産運用で少し活かせてるかもしれませんね(笑)

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なお、特定の金融商品の売買を勧めるものではなく、投資は自己判断および自己責任でお願い申し上げます。

ではでは。